2000年に入社した会社で、当時立ち上がりがうまくいってなかった会員制ワイン通販クラブ事業を担当することになりました。
ワインを仕入れて販売するのは始めてでしたが、商品企画の見直し、紹介コンテンツの加筆編集、販促媒体のメルマガ移行などの施策を実施し、毎月40万円の売上だったところを6ヵ月後に1200万円まで伸ばすことに成功。短期間で事業を軌道に乗せることができました。
その前は、銀座のレストランでアルバイトしていたのですが、お客様が残した高級ワインで味の違いを覚えたり、店が終わるとワインバーを飲み歩いて、ワイン漬けの日々を送っていました。ちょうど1998年の赤ワインブームで、雑誌BRUTUSが3号連続ワイン特集をしていた頃です。
ワインブームの前からずっとワインを飲んでいたような本物のワイン通の人達と一緒に毎夜飲んでいると、段々と「上質なワイン特有の質感や味の構成」が読み解けるようになり、どんなワインが人を喜ばせるかを見極める審美眼が身につきました。
その後、某オンラインワインショップが会社売却するというお話がありました。毎月-400万円の赤字会社でしたのでお断りする方向だったのですが、好調な自社ワイン通販事業を拡大するため買収することに決定しまして、執行役員として事業を継続しました。
経営体制とECを刷新して、買収後10ヶ月で黒字転換させ、以後安定収益事業として運営することができました。
その後、M&Aで最大手ECモール会社に移籍して、3年連続で利益を伸ばしつづけました。ファンになっていただいたお客様からいかにリピート注文をいただくか、商品企画と販促施策を練って挑戦して結果を出しました。
2007年から別会社に移って約10年間は、さらに富裕層を対象に絞ったワインコンシェルジュサービスを提供していました。プレミアムクレジットカードの会員様や資産家クラブの会員組織などに、厳選したワインや最高級の産直品を紹介してご好評いただきました。
中には「お世話になっている人に、毎月予算1万円で赤ワインを3種届けたい」というリクエスト一つでその後4年間以上自動継続されている方もいて、その方のためだけに毎月セレクトするやりがいのあるリクエストでした。
通販だけでなく、会員向けのリアルイベントを企画提案から当日運営まで担当しました。高級レストランやクルーズ船を会場としたワインディナー10回以上、都内高級マンション共有ラウンジでのワイン試飲販売20回以上、インテリアフェアご招待客を対象にワインセラー販社ブースでの試飲販売などを提供しました。
試飲販売は対面でお客様の反応が見られて貴重なフィードバックをいただける場であり、セレクションするだけではなく商品の魅力を伝えるスキルを獲得しました。顧客層に合せてコストパフォーマンスに優れたワインを中心に選んで試飲していただき、「美味しい」と言われた後に「実は」と価格をお伝えすると驚かれ、他社の試飲サンプリングよりも高い購入率を実現しました。
現在はワインのスペシャリストとしての審美眼をさらに磨くべく、個人ドメインのブログで情報発信しています。