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島根県にある奥出雲薔薇園へ
伺ったのは6月上旬。ちょうど早朝の花摘み時間にアポイントがとれて、朝露に濡れる大きな花びらの収穫に立ち会うことができました。
「薔薇園に行くなら朝がいい」と言いますが、これは本当です。
気温が低く、まだ香りが揮発する前の朝の薔薇園は、華やかな香りを存分に楽しむことができます。
立派なローズガーデンは世界中にありますが、奥出雲薔薇園は数人で切り盛りする畑と作業場があるだけ。少人数で世界に誇るユニークな品種を育てています。
オリジナル食用品種「さ姫」を商品化
オーナーの福間さんが先代から品種改良を重ねて生み出したバラ品種「さ姫」は、驚くほど香りが豊かです。
育てるコツや香りを逃がさずに抽出する工夫などをたくさん伺いました。詳細は企業秘密ですが、内容は実にシンプル。
収穫した品質が一番重要で、それがダイレクトに加工品の良し悪しにつながります。
🌹 他に類がない甘く芳醇な香りを有する
🌹 深紅の肉厚な花弁を有し、食用可能である
🌹 他品種と比べ、芳香成分、色素成分が多い
重要な選別は手作業で
収穫後すぐにスタッフによる選別作業が行われます。
花びらの色や形の良いものを生食用、薔薇風呂用と分けていきます。
薔薇の花って食べられるの?
昔からヨーロッパには、バラやスミレの花びらを砂糖漬けにした「クリスタリゼ」というお菓子があります。
しかしそのまま食べられる品質のバラを育てるには、高度なノウハウが必要です。
特に食用バラが難しいのは栽培に農薬が使えないということ。
甘い香りを放つバラ科の植物は虫たちの大好物です。
福間さんは「ある程度は虫にあげるものだと思って育てている」と笑いますが、ご苦労も多いことでしょう。
そういえば、人間が大好物のモモ、ウメ、イチゴ、リンゴなどもバラ科です。自然の中で安全に、香り高く美味しいものを育てる生産者のお力には頭が下がります。
ガイアの夜明けにも登場
以前テレビ番組「ガイアの夜明け」で、某有名フラワーショップが「花でお菓子をつくる」挑戦に密着したときに、バラのケーキに採用されたのが福間さんの「さ姫」。視察に来た企画担当者・バイヤー達が惚れ込んでいました。
主にバラから抽出したローズエキスが食品材料として使われています。
香料としてのバラはダマスクローズなど有名なものもありますが、最初から食用として改良された「さ姫」は世界でも稀。
世界中にいる薔薇マニアが、この食用バラのクオリティに驚く日も近いと思います。
おすすめは薔薇のサイダー
プレミアムスパークリングローズ
商品の中で一番のおすすめは「さ姫」薔薇から作ったサイダー「プレミアムスパークリングローズ」です。
ワイン好きにも、お酒を飲まない方にもおすすめできる、とびきり高貴な味わいです。
贅沢に1本あたりおよそ薔薇30本分の「さ姫 ローズエキス」を使用しています。
人工的な着色料や香料を一切加えず、薔薇本来の香りと色を引き立てています。
ノンアルコールな気分にピッタリ
車を運転される方や、妊婦さん、お子様など、アルコールNGの場面は多いもの。
せっかくのパーティーやおもてなしで、お茶やジンジャーエールじゃ味気ない。
そこで「プレミアムスパークリングローズ」の登場です。
よく冷やして、シャンパングラスに注いでみてください。ロゼ シャンパンに負けない華やかな香りと美しい色。
グラスに注ぐことによってさらに香りと色が引き立ちます。
特に女性は薔薇の香りにうっとりされる方が多いので、母の日ギフトや手土産にもぴったりです。
感想(2件) |
年間6000本以上のワインをテイスティングした中から「これは!」と唸った本当に美味しい銘柄情報をお届けします。
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